TRADITIONAL CRAFT WORKS

伝統工芸 高岡銅器

高岡市デザイン・工芸センター
伝統工芸 高岡銅器
伝統工芸 高岡銅器

鋳造方法

生型鋳造法

木製または金属製の上下枠に、製品と同じ形の種型を入れ、砂を入れて押し固めます。
上下枠をはずし、原型を取り出すと、砂の鋳型ができます。これに溶かした金属を流し込みます。
この鋳造法はコストを抑えて量産化に対応できる技法であり、この鋳造法の確立により、高岡銅器の生産量が飛躍的に向上し、現在の産地化を推し進める原動力になりました。

双型鋳造法

最も古くからの鋳造方法で、円筒形、円すい形等回転体の形状に適しています。 外型は、粘土と砂を調合したもので作り、高温で焼き固めて作ります。中型は、生型法で作ったものを組み合わせ鋳造をします。
外型は、数十回の鋳造にも耐えるため、比較的量産に適しており、火鉢、茶釜、梵鐘などを作るのに用いられ、古くは日本の銅鐸にも利用された鋳造技術です。

蝋型鋳造法

蜜蜂の巣からとった蜜蝋や、はぜの実からとった木蝋に松脂を煮合わせたもので、作った原型を土で包み鋳型をつくり、型を焼くと蝋の原型がとけてすきまができます。
そこへ溶解した銅を流し込むと、原型と寸分違わない鋳造品ができます。
繊細な形状や作者の意図を適格に表現することができる鋳造技法です。

焼型鋳造法

焼型鋳造法は、原形をそこなわずに複雑な置物や大きな銅像などの鋳造に適し、古来真土型鋳造法として伝えられています。
銅像や美術工芸品を作るには、最も適した鋳造法です。また、一品製作の蝋型鋳造に比べ、大型のものを作ることができます。
鋳型の分割の方法、造り方、組み立て方、焼き方などに高度な技術と熟練が必要とします。

プロセス解説図

鋳造の流れ

鋳造というのは、金属を溶かして型に流し、目的の形にする金属加工法です。この原理は、鋳物技術が発明されて以来全く変わっていません。近代的な方法といわれるものも全てこのバリエーションです。

伝統的方法

最も古くからの方法である双型鋳造法をご紹介します。外型の作り方が特徴的で、そのために、梵鐘や花瓶といった円筒形・円錐形の作品を作るときに限られます。

近代的方法

ここでは砂と水だけを型の原料とし、型を焼かずに使う生型鋳造法をご紹介します。焼く手間が省けるうえに砂は再利用でき、1つの型枠で複数の製品を作ることができます。高岡銅器の約80%はこの方法で作られています。

データベース

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